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公開日 2023.08.25 更新日 2024.01.15

テナントにおける火災保険の相場とは?店舗形態と併せて解説

住んでいる物件にかける火災保険と店舗や事業所にかける火災保険は少し異なります。
もし店舗や事業所に火災保険をかけるときにはどういった補償があって、どこまで補償をつける必要があるのかを見極めることが大切です。
それによって保険料にも違いが生じますので注意しましょう。

火災保険の算出基準

火災保険はリスクが高まれば高まるほど保険料は高くなりますし、リスクが小さければその分、保険料は安くなります。

 

たとえば事業用に部屋を借りるとなった場合に、飲食店を開業するために借りるのか、事務作業をするための事務所として借りるのかによってリスクが異なります。
リスクの増減にともなって火災保険の算出基準が変わります。

 

関連記事:テナントの火災保険とは?補償の範囲や安く抑える方法などについて紹介

飲食店の場合

飲食店では調理をするにあたって常に火を使用するため、火災のリスクが高いです。
保険会社としては発生するリスクが高ければ、その分払ってもらう保険料も高くしなければ補償できなくなってしまいます。

 

そのため、事務処理をするために部屋を借りて火災保険に加入するよりか保険料は高くなります。

事業所の場合

事務所で利用する場合にはほとんど火を取り扱わないでしょうから火災のリスクは低いです。
しかし事務所で借りていた場合にもその可能性はゼロではありません
近隣のお店などからもらい火をする可能性もあるため、事務所で借りる場合であっても火災保険は加入する必要があります。

火災保険の補償範囲

火災保険ではどこまでが補償されるのか、その範囲について知っておくことが大切です。万が一のときに補償対象と思っていたらふたをあけたら補償の対象になっていなかったとなると元も子もありません。

 

また補償の範囲によって保険料も大きく変わってきます。火災保険に加入するさいには必ず補償範囲まで確認するようにしましょう。

補償対象のもの

火災保険という名前なので、もちろん火災は補償の対象となっています。
実は火災保険の補償の範囲は思った以上に広くなっています。たとえば落雷や破裂、爆発といった火災の原因となりそうなものも補償対象になっています。
それ以外にも風災や雹災、雪災といった火災とはかけ離れた災害であっても補償対象とすることができます。

補償対象外のもの

一方で補償対象外となるものとしては、地震が原因による火災が発生したときです。地震が原因で火災が発生したときは火災保険の対象にはならず、地震保険の補償対象となります。
地震保険は火災保険の特約として加入する必要があるため、注意しましょう。

 

関連記事:テナント保険とは?補償内容や火災保険との違い、選び方のポイントを解説

テナント・貸店舗にも火災保険が必要な理由

万が一、火災保険に加入していなければテナントや貸店舗で火災が発生した場合の損失は自己負担となります。
そもそも保険は発生する確率は低いけれども、万が一発生してしまったら損害が大きくなってしまう場合に加入すべきものです。発生しても自己負担で賄える程度の損失で済むならば保険に加入をする必要はないでしょう。

 

また自分が借りている店舗やテナントが火災の発生源でなくても、もらい火によって火災被害にあう可能性もあります。
そのため、テナントや貸店舗であっても火災保険は最低限加入すべき保険になります。

什器・備品の補償額の相場

什器・備品の補償額は会社の規模や、どういった業種なのかによっても大きく変わってきます。大抵の保険会社では100万円単位で保険金額の設定ができるようになっています。

 

飲食店の場合では設備や什器、家財を含め、延べ床面積が100㎡と仮定し、保険金額を2,000万円にした場合には1年契約で4~5万円が相場となります。
また飲食店ではなく事務所で同じ延べ床面積だったと仮定すると、3~4万円が相場となります。
会社にどのくらいの金額の什器・備品があるのかを確認したうえで補償金額の設定をするようにしましょう。

保険料の平均金額と構成要素

肝心の保険料はどのように決まるのか、その構成要素について詳しくみていきます。
火災保険の保険料を決める構成の要素としては家財補償、借家人賠償責任保険、個人賠償責任保険の3つがあります。
この3つは入居にあたって加入が必須になっていることも多いため、それぞれどういった内容の補償なのか理解しておく必要があります。

 

構成要素①家財補償

家財補償は店舗のみならず、お店においてあるデスクや棚、椅子にTVなどといった家財も補償に加えることができます。注意点としては建物に付属しているものや駐車場に停めてあった自動車、現金や小切手、有価証券といったものは補償の対象外となります。

 

構成要素②借家人賠償責任保険

借家人賠償責任保険は借家人、つまり大家さんに損害を与えてしまった場合に補償が受けられる保険になります。

 

たとえば火災が発生して借りていた部屋が破損した場合にはもちろん、物を落として床を傷つけてしまった場合や、水漏れでトイレやお風呂場などの工事が必要になったり、床の張替えが必要になったりした場合にも補償が受けられます。

 

構成要素③個人賠償責任特約

個人賠償責任保険は借家人以外のかたに損害を与えてしまった場合に補償が受けられます。
たとえば従業員がお客様にけがを負わせてしまった場合や、自分の店舗で火災が発生してほかの店舗の入居者に迷惑をかけてしまった場合などに補償が受けられます。

火災保険に入る際の注意点

テナントや貸店舗で火災保険に加入する場合には住宅用で火災保険と異なる点があるため注意が必要です。一般的に店舗で火災保険に加入するときには補償の範囲がより広くカバーできるようになっています。

 

ただしご自身がおこなっている事業内容によっては補償内容が過度になってしまう恐れもあるため加入するときは自分の場合はどこまでの補償が必要なのかを見極めたうえで保険選びをしましょう。

店舗総合保険とは

店舗総合保険とは、火災保険に付随してお客様に損害を与えてしまったときの損害賠償責任のリスクや店舗がなんらかの理由で休業に追い込まれてしまい、売上が減少してしまうリスクにも備えることができる保険になっています。

個人事業主向けにおすすめ

店舗総合保険は個人事業主のかたにおすすめの保険になっています。企業であれば店舗総合保険だけでは心もとないため、店舗総合保険よりも補償範囲が広い企業総合保険の加入を検討したほうがいいでしょう。

企業総合保険との違い

店舗総合保険とは別に企業総合保険といったものもあります。店舗総合保険と企業総合保険との違いについては補償範囲が異なる点です。企業総合保険の場合には、電気的・機械的事故やその他偶然な破損事故等も補償になります。たとえば工場

店舗総合保険の保険料相場

店舗総合保険の保険料は、保険金額をいくらで設定するか、保険期間をどのくらいで設定するのか、店舗の所在地や専有面積、構造や職種といったもので変わってきます。
たとえば所在地によって積雪や台風などによるリスクです。

 

またお店の広さによっても実際に被害が発生してしまった場合の損失額も変化します。
当たり前ですが専有面積が広ければ広いほど保険料は高くなります。そして建物の構造によって火災に強いかどうかも違います。
耐火性能が高い建物であればその分、保険料は安くなります。

 

あとは店舗総合保険に関しては職種が保険料に影響を与えます。調理で使う火の火災リスクや、水道をよく使う水漏れのリスク、食品を扱うことでの食中毒のリスクなど職種によってリスクは違ってきます。
店舗総合保険であれば各職種によって特約があり、その特約によって補償内容及び保険料は変わります。

 

たとえば飲食店で基本補償が800万円、施設賠償責任特約、生産物賠償責任特約、業務リスク特約ありだと毎月約4,000円になります。美容室の場合には基本補償が600万円、施設賠償責任特約、業務リスク特約ありだと毎月約1,500円になります。
このように職種や特約の有無、補償金額によって毎月の保険料が変わります。

 

あくまでも相場になるため、実際に加入するときには店舗やテナントとして借りる物件の建物構造がどういったものなのかを調べ、各保険会社の補償内容や特約の有無などを比較検討したうえで決めましょう。

個人事業主のかたは店舗総合保険でさまざまなリスクに備えよう

今回は事業で火災保険に加入するさいに気をつけるべきポイントについてまとめました。居住用で火災保険に加入をするのと、事業用で火災保険に加入するのとでは補償の範囲はもちろん、保険料も変わってきます。
また火災保険だけでなく、事業をやるうえで発生するさまざまなリスクに備えておく必要があります。

 

それぞれのリスクに対して、別々の保険に加入するとどういった保険に加入しているのかも把握しておくのが大変です。
個人事業主のかたであれば、店舗総合保険に加入しておけば必要な補償をほぼカバーできるでしょう。企業のかたであれば店舗総合保険よりもさらに補償範囲が広い企業総合保険の加入を検討するとよいでしょう。

 

保険に加入するときにはどこまでの補償を必要にしているのかを明確にしたうえで補償が過少もしくは過大にならないように注意しましょう。

 

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