テナントの家賃・賃料の決まり方や相場を解説
「テナントの家賃や賃料はどうやって決まっているの?」
「テナント料の相場が知りたい」
「内装工事はいくらかかるの?」
このような疑問を抱えている代表は多いのではないでしょうか。
家賃の相場がわからなくては賃貸を選ぶとき、困ってしまいますよね。
テナント物件は立地や付属設備で家賃が決まります。
ここからは、テナント物件の家賃の決まり方や、相場を紹介します。
内装工事の単価目安も紹介しているので最後までご覧ください。
目次
テナント料の決まり方
はじめに、テナント料の決まり方を紹介します。
- 決め方①収益分析法
- 決め方②居抜物件の家賃決定要因
それぞれ紹介します。
決め方①収益分析法
収益分析法とは、店舗の収益を元に家賃を決める方法です。
テナントを利用した場合、どれくらいの収益を出せるか計算して家賃を決めます。
そのため、同じテナントでも人気のある2号店と、新店舗では家賃が異なります。
決め方②居抜物件の家賃決定要因
居抜物件とは、以前テナントを利用していた人が、使っていた家具や設備をそのまま残している物件のことです。
この居抜物件の家賃は以下の4つの要因で決まります。
- 供給数の圧倒的少なさ
- マーケットが非公開
- 立地で大きく変動
- 家賃は付属設備の価値も加味
細かく紹介します。
供給数の圧倒的少なさ
飲食店や販売店が高い経済効果を得るには、駅前のように人通りが多く、立ち寄りやすい立地や、狙っている客層が多く住んでいる地域に出店することです。
しかし、そのような人気があるテナントは、既にほかの店舗が入っている可能性があります。
既存の店舗が閉店しない限り供給される店舗はありません。
そのため、供給数が少ない地域の物件は家賃が高くなるでしょう。
マーケットが非公開
居抜物件のテナントは比較できる物件が少ないため、マーケットが非公開になっている場合が多いです。
居抜物件は競争する相手が少ないため、家賃を吟味する必要がありません。
そのため、販売当初の家賃と、状勢に応じて家賃を値上げしているところなどバラバラです。
隣同士の物件でも価格に数十万円の差がある場合もあります。
立地で大きく変動
店舗が大通りに面しているかどうかで価格は大きく変動します。
大通りに面していれば、改装工事を行っているだけでお店の宣伝になり、開店した後も集客に困らないでしょう。
また、隣同士の店舗でも、入り口の位置が違うだけで半額近く値段が変わる場合もあります。
家賃は付属設備の価値も加味
内装や家具などの付属設備も、家賃を決める要因の一つです。
新店舗を開業するとき、内装のリフォームを行います。
リフォーム代もそれなりに費用がかかるため、節約したいと考えている人は多いでしょう。
付属設備が整っていればリフォームにかかる費用は最小限で済みます。
そのため、付属設備の有無は家賃決定に影響するのです。
関連記事:家賃と賃料の違いとは?基礎用語を解説
テナント料の相場
テナント料の決まり方がわかったところで、相場を紹介します。
- テナントにおける坪単価
深掘りして紹介します。
テナントにおける坪単価
テナントにおける坪単価は、いくらが相場なのでしょう。
- 全国主要都市のオフィス賃料の相場
- 共益費込みの場合も
2つの視点から紹介します。
全国主要都市のオフィス賃料の相場
全国主要都市のオフィス賃料の相場は以下の通りです。
札幌エリア | 11,544円 |
丸の内・大手町エリア | 17,983円 |
仙台エリア | 10,632円 |
福岡エリア | 11,917円 |
50〜100坪借用したときの1ヶ月分の金額で、立地や大家さんによって多少異なります。
共益費込みの場合も
共益費とは、テナントが入っている共用部分の維持管理に利用する費用です。
坪単価に共益費が入っている場合、保証金が割高になるため、注意しましょう。
保証金とは契約時に支払う初期費用のようなもので、家賃の3ヶ月分を支払います。
そのため、共益費が坪単価に含まれていると初期費用が高くなってしまいます。
関連記事:テナント料の相場はいくら?契約にかかる費用についても解説
歩合制のテナント賃料もある
歩合制とは、1ヶ月の売り上げに対して決められた割合の金額を支払う方法です。
大型ショッピングセンターによくある支払い方法で、テナントによって支払う金額が変わります。
では、歩合制のテナントにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
- 歩合制のメリット
- 歩合制のデメリット
それぞれ紹介します。
歩合制のメリット
歩合制のメリットは、2つあります。
- 売上が厳しい月は家賃の負担が少ない
- 貸主が売上アップのために施策を練ってくれる
売上が厳しい月は家賃の負担が少ないところが歩合制の最大のメリットです。
歩合制のデメリット
歩合制のデメリットは、以下の2つです。
- 売上と共に家賃も上がる
- 毎月売上を貸主に報告する
売上と共に家賃は上がります。
さらに、毎月売上を貸主に報告するための、売上の集計作業や報告作業など業務が増えるでしょう。
テナント内装工事の坪単価目安
テナントを借りるとき、店舗のイメージに合った内装にするためにリフォームが必要です。
一般的な飲食店の場合、1坪20〜40万円かかると考えておきましょう。
しかし、初期費用はなるべく抑えたいですよね。
ここからは、内装工事費を抑える方法を紹介します。
- 内装工事費を抑えるには
細かく紹介します。
内装工事費を抑えるには
内装工事を抑えるためには、以下の方法が効果的です。
- 方法①居抜き物件を探す
- 方法②安い工事事業者にあたる
- 方法③できるだけ自分でDIYする
それぞれ見ていきましょう。
方法①居抜き物件を探す
居抜物件には、以前テナントを利用していた人が使っていた家具や設備がそのまま残っています。
そのため、内装工事を最小限に抑えることができるのです。
さらに、退去時も原状回復費用を節約できます。
方法②安い工事事業者にあたる
安い工事業者に依頼しましょう。
特に、テナント工事を得意としている業者がおすすめです。
また、複数の業者から合い見積もりをとってもいいでしょう。
方法③できるだけ自分でDIYする
自分でDIYすると工事費を最小限に抑えられます。
厨房や床など大きな部分だけ工事を依頼し、簡単な棚の設置や壁紙、装飾は自分で行います。
そうすることによって、店舗に愛着も沸くでしょう。
テナントの家賃や賃料は物件の立地や明け渡し方法で変わる
テナントの家賃の決まり方や相場を紹介しました。
テナントの家賃は立地や明け渡し方法によって異なります。
まずは近隣のテナント料金から相場を算出しましょう。
お目当てのテナントが、その相場より高ければ、初期費用を抑えたり費用の算出方法を変えるように貸主に提案してもいいでしょう。