テナントのオーナーとは何か、オーナーになる方法とともに解説
「テナントビルのオーナーってなにをするの?」
「オーナーになるにはどうしたらいいの?」
「具体的にいくらくらい必要なの?」
このような疑問を抱えている人は多いのではないでしょうか。
テナントビルのオーナーになるためには物件を購入し、入居者を募集します。
入居者にテナントを貸すことで毎月まとまった収入を得ることができるのです。
ここからは、テナントビルオーナーの種類や、オーナーになる方法を紹介します。
目次
テナントビルのオーナーとは
テナントビルのオーナーには「個人のビルのオーナー」、「不動産本業の法人」、「副業で不動産を運営している法人」の3種類があります。
はじめに、各オーナーのメリットやデメリットを紹介します。
個人のビルのオーナー
個人ビルのオーナーは、扱っているテナントの数や規模が小さい傾向にあります。
そのため、副業や老後の資金集めのために所有しているなどさまざまです。
メリット
個人オーナーのメリットは以下の4つです。
- 自由度が高い
- 初期投資が少ない
- 本業の仕事をしながらオーナーになれる
- 徴収した家賃を全部自分の収入にできる
個人オーナーは本業を続けながらオーナーになることができます。
さらに、入居者から徴収した家賃を全部自分の収入にできるため、本業を辞めたくないけど収入を増やしたい人にぴったりです。
デメリット
個人オーナーのデメリットは以下の2つです。
- 収入が少ない
- 不動産関係の知識が少ない
個人オーナーは所有しているテナントが少ないため、収入も少ない傾向にあります。
さらに、知識が少ないと入居者とトラブルになってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
不動産本業の法人
不動産本業の法人は、扱っているテナントの数や規模が大きく、不動産の運用から管理までグループ会社単位で行っています。
主に、商業施設や高層ビルを所有しています。
メリット
不動産本業の法人のメリットは以下の3つです。
- トラブルが少ない
- 安心できる
- 入居者に困らない
不動産の運用から管理までグループ会社で行うため、契約内容がしっかり決まっておりトラブルに発展することが少ないです。
もしトラブルが発生しても会社単位で対応するため、安心感があります。
デメリット
不動産本業の法人のデメリットは以下の2つです。
- 収入が変わらない
- 融通が利かない
不動産本業の法人になるとテナントが増えても収入は変わらないでしょう。
さらに、融通が利かないため入居者との相性が悪くても受け入れなければなりません。
副業で不動産を運営している法人
副業で不動産を運営している法人が扱っているテナントの数や規模はピンキリです。
大きなテナントビルを所有している人や、小さなテナントを1室だけ運営している人もいます。
メリット
副業で不動産を運営している法人のメリットは以下の2つです。
- 不動産関係の知識がある
- 収入が増える
- 入居者を自分で決められる
副業で不動産を運営している法人は、不動産の知識があるため運営で失敗しにくいでしょう。
さらに、融通も利くため入居者を自分で選ぶこともできます。
副業で不動産を運営している法人は個人オーナーと不動産本業の法人の良いとこ取りをしたイメージです。
デメリット
副業で不動産を運営している法人のデメリットは以下の2つです。
- 忙しい
- トラブルが起こったとき、一人で解決しなければいけない
副業で不動産を運営する場合、自宅に帰宅してもやることがたくさんあります。
そのため、忙しいほうが好きな人でないと、疲れてしまうでしょう。
テナントビルのオーナーになるには
つぎに、テナントビルのオーナーになる方法を紹介します。
- 必要資金はどれほどか
- 不動産投資の勉強
- 物件情報を探す方法
- 管理会社に管理を一括依頼
1つずつ順序立てて説明します。
必要資金はどれほどか
必要資金は購入したいテナントによって異なります。目安は購入金額の3分の1で、内訳は税金や諸経費、購入代金の10%の支払いです。
たとえば、900万円のテナントを購入する場合、300万円の頭金が必要になります。
しかし、すぐ入居者が見つかる保証がないため、資金は多いに越したことはありません。
そのため、資金はテナント購入前にできるだけ増やしておきましょう。
不動産投資の勉強
不動産投資の知識を増やしておきましょう。
とくに個人オーナーは知識が無いと購入した不動産をうまく活用できずに、入居者がいない状態が続いてしまう可能性があります。
そうすると収入が見込めないため、投資は失敗に終わってしまうでしょう。
投資で失敗しないためにも、以下の勉強方法がおすすめです。
- 投資に関する本を読む
- 投資に成功している人に話を聞く
- 講座を受ける
周りに投資で成功している人がいれば話を聞くだけで勉強になります。
その人に弟子入りしてノウハウを習得しましょう。
物件情報を探す方法
物件情報は以下の方法で探せます。
- インターネット
- 不動産会社
- 仲介業者
- 実際に街のなかを歩いてみる
物件を探している範囲が広ければインターネットでの検索がおすすめです。しかし、インターネットに情報が出る前に優良な物件は契約が決まってしまいます。
そのため、不動産会社や仲介業者に紹介してもらう方法もおすすめです。
それでも見つからない場合、街並みを歩いてみてください。意外と未公開の物件情報は多いため、優良物件を見つけられるかもしれません。
管理会社に管理を一括依頼
テナントの共通部分の修繕はオーナーが行う場合と管理会社に依頼する場合があります。オーナーが全て行うには限界があるため、管理会社に依頼しましょう。
管理会社に依頼するとき、家賃の数%を手数料として支払います。
出費は嵩んでしまいますが、迅速な対応を求めるのであれば管理会社に一括管理を依頼する方法がおすすめです。
テナントの契約・運用に関わる業者
最後に、テナントの契約や運用に関わる業者を紹介します。
- 仲介業者
- 管理会社
- 施工業者
細かく紹介していきます。
仲介業者
仲介業者とは、オーナーと入居者との間に入って手続きや契約をサポートしてくれる人のことです。
具体的に以下のようなサポートを行ってくれます。
- 入居者の募集
- 契約書の作成
- 物件の確認
仲介業者を介さずに入居者を集うことはできますが、プロに任せた方が安心でしょう。
料金は、1ヶ月分の家賃を支払う場合がほとんどです。
関連記事:建物オーナー様必見!誘致率の高いテナント募集方法7選を徹底解説
管理会社
管理会社は、オーナーに代わって物件の管理を行います。
具体的な管理内容は以下の通りです。
- 共用部分の清掃・修繕
- クレーム対応
- 家賃の集金
管理会社を利用せず、オーナー自身が共用部分の清掃や修繕を行うことは可能です。
しかし、だんだん管理がずさんになってしまう可能性が高く、個人では管理しきれない箇所もでてくるためおすすめしません。
関連記事:賃貸テナントで起こりやすい騒音をはじめとするトラブルと対処法を紹介
施工業者
施工業者は、内装のリフォームを行ってくれる業者のことです。
一般的な住居用の賃貸と異なり、テナントは内装を自由に変えられます。
テナントをオフィスとして利用する場合、リフォームは少ないですが、飲食店や理髪店など店内の雰囲気が重視されるときはリフォーム必須です。
そんなときお世話になるのが施工業者です。
テナントのオーナーになるために知識を付けよう
テナントオーナーの種類やオーナーになる方法を紹介しました。
個人オーナーは初期費用も安く、自分のペースではじめられるためおすすめです。
しかし、不動産投資の知識がないと入居者を集えず失敗してしまう可能性があります。
そのため、オーナーになる前に投資や法律、税金について知識を深めておきましょう。